術中神経モニタリング技術の進展と手術支援システムについて

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SS3-1 術中神経モニタリング技術の進展と手術支援システムについて

高谷 恒範
奈良県立医科大学 手術部 助教

脳脊髄神経モニタリングが必要な手術において術後神経機能障害は, 患者予後に関わる重大な問題である. 術中の運動, 感覚,視覚,聴覚などの神経機能評価として誘発電位モニタリングが近年, 普及してきた. 術後に神経機能障害が発生した場合, 機能的予後や生活の質を著しく低下させる. 神経障害が発生した場合の治療などが確立していない現在, いかに障害を起こさないかが重要な課題である. 現場に求められるのは, より確実に誰にでも判断できる波形結果や診断的補助である. 現在, 手術操作に伴う波形変化の判断の殆どは, モニタリング技師に委ねられている. 血流障害や神経損傷の可能性がある手術場面では, 運動誘発電位や筋電図, 持続神経刺激モニタリングなどを併用して波形異常を検知し, アラートを発することがモニタリング技師の役割である.

私たちの施設では, 手術用顕微鏡(ZWISS社製KINEVOおよびPENTERO)の顕微鏡画像にモニタリング波形を重ね合わせる手法を導入した. これにより, 術中神経モニタリング波形を顕微鏡画像にsuperimpose(ISIS Xpert Inomed社製)させることで, 波形変化を術者がリアルタイムに認識でき精度の高いモニタリングが可能となるシステムである. 術中神経モニタリング技師だけではなく, 術者も空間的情報に加え時間的情報がリアルタイムに共有でき術操作しながら波形判断が可能である. 従来の術中神経モニタリングに加え顕微鏡画像にsuperimposeさせることで, 安全で質の高いモニタリングが可能となる. さらに, ナビゲーションやトラクトグラフィを利用して, 手術の進行を支援する機能も可能で, 術者の視野を広げつつも波形・画像・解剖学的情報をリアルタイムに確認できる画期的な手術支援システムと言える.

共催:JP クリード株式会社

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